アートプロジェクト

The Egg

マルコ・バロッティ

<Tokyo Biennale 2020 SOCIAL DIVE Artist-in-Residence Projects>

マルコ・バロッティの新作は、「卵」の形を模した動く音の彫刻です。この彫刻の形に反映されているのは、始まりも終わりもない生命のサイクルです。繁殖力と生殖力を象徴し、人口過剰の影響を問いかけています。リアルタイムの統計データを提供するウェブサイトの「ワールドメーター」からのデータによって、彫刻の形は常に変化します。

出生と死亡の数を記録したデータから打ち出されるその統計は、本作品において低音の周波数に変換され、人間が知覚できる低周波よりも低くアウトプットされます。人間の耳には低すぎて聞こえませんが、サブウーファーからは、空気圧、音の振動を生み出し、彫刻の柔軟な膜に動きを与え、予測不可能に、そして連続的に彫刻の形を変えていきます。本作品は、木の樹皮から作られるハイテクラテックス素材である天然ゴムで作られています。

(2020年3月現在)

1-3:《The Egg》2019年、©Marco Barotti

作家について

マルコ・バロッティ (アーティスト)

マルコ・バロッティはベルリンを拠点に活動するメディアアーティスト。Siena Jazz Academyで音楽を学んだ後、サウンドと視覚芸術の融合を始める。自然環境や都市環境におけるキネティックな音の介入を通して、架空のポスト未来主義の時代を表現する芸術的な言語を発明したいという願いと共に作品を制作する。彼のインスタレーションは、オーディオ・テクノロジー、消費財、廃棄物などを融合させ、音をきっかけにした動く彫刻作品を制作する。動物を模した「テック・エコシステム」を作ることに主眼を置き、これらの作品は、地球への人為的な影響のメタファーとしての役割を果たし、環境問題を意識させることを目的とする。
これまでに、「アルス エレクトロニカ」(リンツ、オーストリア)、Saatch Gallery(ロンドン、イギリス)、Futurium、NGBK Gallery(ベルリン、ドイツ)、「Polytech Festival」(モスクワ、ロシア)、FACT(リヴァプール、イギリス)、WRO Art Center(ヴロツラフ、ポーランド)、Würth Museum(ラ・リオハ、スペイン)「European Media Art Festival」(オスナブリュック、ドイツ)、「Lisboa Soa」(リスボン、ポルトガル)、「Nuit Blanche」(ブリュッセル、ベルギー)、「Platoon」(メキシコ・シティ、メキシコ)、「Urban Lights Ruhr」(ハム、ドイツ)、「List í Ljósi Light Festival」(アイスランド)など様々な国・地域の美術館や芸術祭等で作品が展示される。

Photo by Julija Goyd

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