K27アートプロジェクト
私たちは、顔のYシャツ
中村政人
1920年に創業したオーダーワイシャツの専門店「顔のYシャツ」。看板の大きな顔は、初代店主 梶永松さんの青年時代の似顔絵を看板にしたと言われている。神田小川町交差点に位置する「顔のYシャツ」は、他に類を見ない看板建築として約100年間、逸脱した存在感を抱いている。
本プロジェクトは、この「顔のYシャツ」の存在を歴史化し保存する事を試みる。2021年の7月からプロジェクトを開始する。東京ビエンナーレの開幕から「顔のYシャツ」を街に拓くプロセスを開始する。展示会場ではあるが、最初は会場整備をしていくことをオンゴーイングで公開制作していく。掃除から始め安全、清潔に使える様に最低限のリノベーションを行い店舗と制作スタジオなどを作って行く。8月に入ってから一階店舗に「顔」の作品の展示を計画している。プロジェクト名は、「私たちは、顔のYシャツ」と名付けた。東京ビエンナーレのコンセプトである「私から私たちへ」とコミュニティの共創性を創り出す事を大切にしていきたいからだ。プロジェクトに参加したい方は、東京ビエンナーレ事務局までご連絡ください。
(2021年6月現在)
1: 顔のYシャツ店外観
2: 内観
Photo by Masato Nakamura
作家について
中村政人 (東京ビエンナーレ2020 総合ディレクター、アーティスト)
1963年秋田県大館市生まれ。アーティスト。東京藝術大学絵画科教授。「アート×コミュニティ×産業」の新たな繋がりを生み出すアートプロジェクトを進める社会派アーティスト。2001年第49回ヴェネツィア・ビエンナーレ、日本館に出品。マクドナルド社のCIを使ったインスタレーション作品が世界的注目を集める。1993年「The Ginburart」(銀座)1994年の「新宿少年アート」(歌舞伎町)でのゲリラ型ストリートアート展。1997年からアーティストイニシアティブコマンドNを主宰。秋葉原電気街を舞台に行なわれた国際ビデオアート展「秋葉原TV」(1999~2000)「ヒミング」(富山県氷見市)、「ゼロダテ」(秋田県大館市)など、地域コミュニティの新しい場をつくり出すアートプロジェクトを多数展開。アーティストイニシアティブ コマンドN(1997~)とアーツ千代田3331(2010~)の活動において10カ所の拠点、740本のアートプロジェクト、3100本のイベントをつくり、2,000名のアーティストと協働、延べ180名のコアスタッフ、約1350名のスタッフ等と協働する。現在、その多くの表現活動から東京の文化芸術資源を開拓する「東京ビエンナーレ」を2020年夏から展開することに挑戦している。
会場
所在地
東京都千代田区神田小川町2-1
アクセス
・都営新宿線「小川町」駅より徒歩1分
・東京メトロ丸ノ内線「淡路町」駅より徒歩3分
その他
お問い合わせ
tb2020.jp/contact
(東京ビエンナーレ事務局)