東京ビエンナーレ2020/2021会期後半の目玉企画である、伊藤ガビンによるプロジェクト「モダンファート 第2号 特集 社会的距離の思い出」のチケット販売が いよいよスタートとなります。作品の全貌が徐々に明らかなってまいりましたので、その一部をご紹介いたします。
■ステートメント
体験型の雑誌モダンファート第2号の特集は「社会的距離の思い出」です。
2020年に世界を襲ったコロナ禍に対応すべく、⼈類は「⼈と⼈が物理的に距離を保つ」ことを余儀なくされました。⼤打撃を受けて廃業に⾄った飲⾷店も数多くありました。
⼀⽅でこれを商機と、弱った⼈々を喰い物にする商売が数多く跋扈しました。怪しげな商売も数多く登場しています。
この展⽰は、2020-21年のソーシャルディスタンス状況を回顧するもので、音声ガイドを聴きながらの体験となります。
飲⾷店などでは、密を避け、感染を防⽌するために、ありとあらゆる涙ぐましい⼯夫がされました。この展⽰では、そうした⼯夫の数々を歴史的遺産と捉え、未来から2020年を振り返り、ここに圧縮して表現するものです。
特に飲⾷店や劇場は、密を避け、距離を保つための涙ぐましい⼯夫を⾏ってきました。空席を⽰すためにパンダちゃんのぬいぐるみを座らせ、⾶沫を防ぎながら⾷べったりしゃべったりするために無数のマスクが発明されました。マスクの⾊や形はファッションの⼀部となり、振袖⽤からウェディング⽤まで市場が拡がりました。
私たちはこうした発明品の情報を⽇々摂取し、それをエンタメとして消費しています。家に引きこもりながら。この状況を少し遠くから眺めてみると、⼈間の⾏動の賢さとバカバカしさがぐにゃぐにゃに混ざりあったものとして⾒えてきます。
この展⽰は、店舗の形態をとった歴史博物館であり、⾵俗資料館であり、秘宝館です。SNSで消費したあの珍妙で尊い⼯夫の数々を凝縮していっぺんに体験できるアミューズメントレストランになるでしょう。
プロジェクトディレクター伊藤ガビン
■作品概要
<ギャラリー>
本プロジェクトは、体験型のレストランです。入店いただく皆さまは、音声ガイドに従って会場内をディスタンスを守りながら歩き、会場内に記された様々なソーシャルディスタンスにまつわる展示を音声を聴きながらお楽しみいただけます。
・音声サンプル
<フードコート>
鶏⾁をテーマに豊富な種類の料理を提供するレストランを開店します。
(店名)
Vegan Junkysビーガンジャンキーズ/Gapao Wonderlandガパオワンダーランド/Harvest Powersハーベストパワーズ/Chicken over rice 元祖チキンオーバーライス/North indian companyノースインディアンカンパニー
<ウーバーイーツ(UberEats)で作品を配達!>
ご自宅でも雑誌「モダンファート2号」のメニューおよび作品がご体験いただけるようになりました! 「Modern Fart Food Express」と題し、作品をウーバーイーツ(UberEats)で配達いたします(展示期間中のみ)。協力:3331 cafe Ubuntu
■雑誌モダンファート第2号参加アーティスト
アーティスト/編集長|Artist / Editor in Chief
伊藤ガビン Gabin Ito
映像関連プログラミング|Programming / Visuals
ucnv UCNV
壁画制作|Illustration
萩原慶 Kei Hagiwara(NNNNY)
フードデザイン|Food Design
中山晴奈 Haruna Nakayama
ナレーション|Narration
かとう有花 Yuka Kato
サウンド制作|Audio Production
山口優(マニュアル・オブ・エラーズ)
Suguru Yamaguchi(manual of errors)
制作主任|Production Supervisor
大岡寛典 Hironori Oooka
制作管理|Production Coordinator
乾義和 (ボストーク)Yoshikazu Inui (BOCTOK,inc)
伊藤ガビン「モダンファート 第2号 特集 社会的距離の思い出」プロジェクトページはこちら
本プロジェクトをご体験いただくには、パスポートおよび個別観賞券が必要です。チケット詳細はこちら