アートプロジェクト

着がえる家

西尾美也

会場となる海老原商店は、古着、既製服、反物と扱う品を変えながら、日本の洋装化の歴史とともに歩んできた場所です。商店が面する柳原通りは、江戸時代後期に古着を扱う露店が多く店を開いた場所で、明治維新後も古着を扱う一大市場として継続しました。装いとコミュニケーションをテーマに活動を続けてきた西尾は、今回この海老原商店の期間限定の新しい店主として住み込み型のプロジェクトを展開し、当エリアの未来について、ひいてはこれからの装いと人間の関係について考えを巡らせます。常設展示では、家族写真と服をテーマにした旧作のシリーズや、西尾が自ら子育てをする中で実践している服と生活の関係を紹介します。ワークショップでは、料理と服作りを掛け合わせたものや、子どもたちを創造的なテーラーに育てていくもの、洗濯物を洗う・干すという日常的な行為に着目したものなどで構成され、装いに参加する多様な人々が日々出入りする場所になります。また、店舗としての機能では、ワークショップで生まれた新しい服を第三者に鑑賞してもらうだけでなく、手にとって日常に還元してもらうべく、販売をします。

運営・主催:「着がえる家」実行委員会
助成:千代田区まちづくりサポート
協力:海老原商店を活かす会、一般社団法人東京ビエンナーレ

(2021年2月現在)

1: 《感覚の洗濯》2020、海老原商店(東京)、東京ビエンナーレ2020/2021プレイベント
2:《Pubrobe》2016、愛知県美術館(愛知)、Photo by Yoshihiro Kikuyama
3:《ちびっこテーラープロジェクト》2014、デザイン・クリエイティブセンター神戸(兵庫)、Photo by Otsuka Kyoko (karamomo)

活動レポート

[ワークショップ] ちびっこテーラー(2020年11月28日)
子どもたちがハサミとミシンを使い、古着を独創的に作り変えました。

[ワークショップ] 感覚の洗濯(2020年10月17日〜18日)
参加者と一緒に洋服を手洗いで洗濯し、海老原商店の壁面やベランダに干しました。乾くまでの時間は、干されている洗濯を眺めながら思い思いに絵を描きました。

[ワークショップ] 感覚の洗濯 テスト実施(2020年8月29日)
アーティストと遠隔でコミュニケーションをとりながら、ワークショップの流れを確認したり、海老原商店を生かした洗濯の干し方を検証したりしました。

作家について

西尾美也 (美術家)

1982年、奈良生まれ。東京藝術大学大学院博士後期課程修了。文化庁芸術家在外研修員(ケニア共和国ナイロビ)などを経て、現在、奈良県立大学地域創造学部准教授。装いの行為とコミュニケーションの関係性に着目したプロジェクトを国内外で展開。「六本木アートナイト2014」ではテーマプロジェクトを手がけ、六本木ヒルズ、東京ミッドタウン、国立新美術館の3ヶ所で古着を再利用した大規模な作品を発表した。
http://yoshinarinishio.net/

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