【終了】ワークショップ01|土の世界をのぞいてみよう[動く鉢オーナー限定]

日程2021年6月13日(日)
時間15:00-16:20
会場オンライン
料金2021年(第二歩期間)プログラム参加料に含まれる
※本プロジェクトは途中参加も可能です。ご興味のある方はお気軽にご連絡ください。
プロジェクト参加料の詳細はこちら
備考動く土動く植物ウェブサイト
お問い合わせ東京ビエンナーレ事務局
info(a)tokyobiennale.jp

「動く土 動く植物」プロジェクトでは、車輪のついた可動式の鉢を使って、美術家村山修二郎をはじめとしたアーティストによるワークショップや農学・土壌学の専門家のアドバイスをもとに、各自が種や苗から植物を育てます。「動く鉢」を育てる仲間(オーナー)同士はオンラインコミュニティで日々の成長や情報交換も行います。

「動く鉢」オーナー向けの活動の第一回目です。

講師、田中 樹(プロジェクトアドバイザー)からのメッセージ

世界の人びとの暮らしは、たった20㎝くらいの厚さの土で支えられています。そこには、畑や水田、草原、森、湿地、山、川、沼、湖があり、ウシやウマやヤギが歩き、色とりどりの多様な文化や暮らしがあります。その一方で、私たちの多くは、街で暮らし、土はアスファルトやコンクリートに覆われています。もしかすると、土は手や服を汚すものって思われているかもしれません。でも、私たちの心の奥底に耳を澄ますと、土の温かさや匂いを懐かしむ感性が残っていることに気が付くでしょう。

これから、皆さんと鉢植えに取り組みます。それは、自分の手で土に触れ、プランターに種子や苗を植え、時折水をあげたり、「うまく育ってね」と声をかけることで、世界の土や森や水や人びとと皆さん自身の感性をつなげることでもあります。

土の世界は想像以上に賑やかです。砂や粘土やきらきらした鉱物の欠片、暗色だったり透明な不定形な有機物、微生物やおなじみのミミズや見たこともないさまざまな土壌動物、目には見えないけど土壌の中の水に溶けたカルシウムやカリウムや硝酸などのイオン、土壌の中の空気には二酸化炭素やメタン、草や木の根、捨てられたプラスチックや金属ごみの粒々。プランターの中の土壌は、まるで小さな宇宙のようです。

一握りの土から何が見えてくるか。皆さんと一緒に経験したいと思います。

※新規に開始するのプランターへの土の詰め方、エンドウマメの後のプランターの土の耕起、植栽密度(作物と作物の間隔)、水やり、風通しなどについて簡単な説明をします。

田中 樹(たなか うえる)
プロジェクトアドバイザー

北海道えりも町生まれ。弘前大学農学部を卒業後、青年海外協力隊よりケニア共和国に派遣されジョモケニヤッタ農工大学園芸学科の土壌肥料学担当講師を務める。帰国して京都大学大学院農学研究科(修士課程)入学、同(博士後期課程)中退。その後、京都大学農学部・土壌学分野、同・比較農業論分野、京都大学地球環境学堂・陸域生態系管理論分野、総合地球環境学研究所に勤務。
現在、摂南大学 農学部 食農ビジネス学科 教授(環境農学研究室)、ベトナム・フエ大学名誉教授。京都大学博士(農学)。専門は、環境農学、土壌学、地域開発論。アフリカやアジアの在来知から、人びとの暮らしの向上と資源・生態環境の保全が両立するような技術や生業を創り出す研究に取り組む。
第25回日経地球環境技術賞(優秀賞、2015)、第41回日立環境財団環境賞(環境大臣賞および優秀賞、2014)などを受賞。

村山修二郎 東京ビエンナーレ公式noteインタビューはこちら

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