江戸-東京をトランスする

エリア 谷根千・日暮里

展示会場 ストーリーテラー

東京北東エリアは、江戸から続く下町の暮らしが、この都市の多層性を垂直に混ぜ合わせ、街のあちこちで江戸町人の粋が、ふいに顔をのぞかせてきて楽しい。それゆえに日暮里から浅草を抜け、隅田川にいたるこのルートは、混沌であり、猥雑であり、迷宮的である。この街のエネルギーに拮抗し得る鋭敏なアーティストの作品にも出会えるけれど、むしろ「これから何かを創ろうとしている人」に多くの手がかりを与えてくれるルートかもしれない。そしてゴールの吾妻橋であなたは、天を突くスカイツリーのとなりに伝説のアーティストを幻視するだろう。

日暮里駅

さまざまなカルチャーと歴史の共存する街、日暮里から芸術巡りのスタートです。

未来定番研究所(東京都台東区谷中5-9-22)

引き継がれる息遣い/フィオナ・アムンセン

時間軸の迷路の中で。

谷中の路地に迷い込む。それは、まるで江戸の暮らしの中に吸い込まれていくような感覚である。歴史のかけらが散りばめられたこのまちを歩くことは、すなわちいくつかの時間軸の行ったり来たりの繰り返しだ。あなたが知りえなかった過去に、今チューニングを合わせ、古い木造建築が立ち並ぶ風景の中にこぼれた、記憶の隙間を埋めてみよう。

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●アートプロジェクト
日程:8月20日(金)〜9月5日(日)
引き継がれる息遣い(フィオナ・アムンセン)

●谷中インフォメーションセンター

霊園を抜けると近道に。

LANDABOUT(東京都台東区根岸3-4-5)

鶯谷ベルエポック/鶯谷ベルエポック

噛み合わない心地よさ

ラブホが立ちならび、少し湿った色気を放つ東京の盛り場、鶯谷。近代以降、現代にいたるまで、文化の開花の裏側には、必ず「色街」の存在があった。夜な夜な非日常を演出する役目を終え、日常を取り戻したはずの早朝の鶯谷は、その風景に溶け込みきれていない違和感が、とてつもなく面白い。

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●アートプロジェクト
日程:7月10日(土)〜9月5日(日)
鶯谷ベルエポック(鶯谷ベルエポック)

下町情緒の溢れる浅草の街を堪能しよう。適度な休憩と水分補給を忘れずに。

曹源寺のかっぱ大明神(東京都台東区松が谷3-7-2)

河童と減災/曹源寺のかっぱ大明神

東京に潜む、疫病と震災と妖怪と祈りの物語。 畑中章宏(民俗学者)

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●ストーリーテラー2021/見なれぬ景色へ
「河童と減災/曹源寺のかっぱ大明神」畑中章宏(民俗学者)

東京スカイツリーを眺められる名所としても知られる吾妻橋。日が暮れるまで、隅田川沿いを楽しんでみるのもいかがでしょうか。

吾妻橋

DOMMUNE | THE 100 JAPANESE COMTEMPORARY ARTISTS/宇川直宏
確固たる意志のフォーカスポイント

吾妻橋でスマホのカメラをかざしてみる。そのフレームに入る、日本屈指の観光地・浅草の、欠陥なき景色は、日本の繊細さと謙虚さの象徴である。世界中の人が知る、この「ザ・日本」の風景に、前衛アートが重なる瞬間を目撃しよう。実空間と実時間を拡張してでも、糸井貫二が伝えようとするメッセージに、焦点が合わさるとき。あなたは、何を感じるだろう。

●アートプロジェクト(AR作品)
DOMMUNE | THE 100 JAPANESE COMTEMPORARY ARTISTS(宇川直宏)

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