東京ビエンナーレ「+EX体験」AR作品とデジタルガイド一覧

開催エリア内にあるさまざまなポイントでスマートフォンをかざすと、 ユニークで迫力あるAR作品群や、東京を物語るストーリーテラーたちが現れる、東京ビエンナーレの「+EX」体験。 EXは、Experience(=体験)であり、Extra(=特別)。コロナ禍の東京都心において、密集や接触を避けながら、この街の過去・現在・未来、人と人の関係、そして展示するアートに込められた文脈や作り手の想いなど、「目に見えない多層的なもの」を鑑賞者に伝えるために生み出されたプログラムです。

リアルな風景とデジタル技術の融合による、地域芸術祭のチケットシステムとアート鑑賞の新常態。「+EX」体験はパスポートを購入の方に送られるシリアルナンバーを使って体験できます。現実の東京風景と「+EX」のアートやストーリーがどう響き合うか、ぜひ街をめぐりながらお楽しみください。

東京ビエンナーレ +EX  デジタルで生まれる新体験

[AR作品]

AR(Augmented Reality=拡張現実)の技術を使って、端末のカメラを起動させて鑑賞するデジタル作品です。

AR作品一覧はこちら

「Small Mountain in Tokyo」山縣良和(開発:AR三兄弟)

●「one eye project」 アン・サンスー 
●「Anything is better than the truth!」 井田大介 
●「私はピクニックをしている子犬だと思う? 1990 ~ 2021」 イ・ブル(開発:AR三兄弟)
●DOMMUNE | THE 100 JAPANESE COMTEMPORARY ARTISTS season 7 #054 DADAKAN 糸井貫二〈ダダカン〉」 宇川直宏(開発:AR三兄弟)
●「都市と経験のスケールⅠ-Ⅱ 2021 」 AR三兄弟 
●「ビルクライム」 千葉学(開発:AR三兄弟)
●「TOKYO BUDDHA」 椿昇(開発:AR三兄弟)
●「Spinout Hours ~弾き出された2時間と、そのいくつか~」 遠山正道(技術協力:sforzando LLC.)
●「SAVE EDO」 並河進
●「Small Mountain in Tokyo」 山縣良和(開発:AR三兄弟)
●「異化身体表現:共通化」IKA × Susumu Namikawa

※東京ビエンナーレとソフトバンクのコラボARアート|アンケートご協力のお願い
上記のAR作品のうち、AR三兄弟の作品および開発作品は、ソフトバンクとのコラボレーションによって制作したものです。皆様からのご意見をもとに、今後のサービスを改善してまいりますので、作品観賞後にぜひご意見・ご感想をお聞かせください。(回答は匿名で集計されます) アンケート主催:ソフトバンク株式会社 → https://stn.mb.softbank.jp/u1u4W

[ストーリーテラー2021/見なれぬ景色へ]①〜④

① MRストーリーテラー……「東京」という都市の成り立ちを示す文化資源や、アートによる地域づくりに取り組む市民・企業・アーティストらの活動拠点を訪ね、その場所を体感しながら視聴する”Mixed Reality”(=複合現実)のデジタルガイド。

ストーリーテラー一覧はこちら

吉見俊哉(社会学者)
「東京のスローダウンを考える」 場所:上野駅ペデストリアンデッキ
「彰義隊の墓 − 江戸と明治の断層」 場所:彰義隊の墓
「聖橋 − 江戸のトポグラフィー」 場所:聖橋

陣内秀信(建築史家)
「水都東京の軸線1- 日本橋」 場所:日本橋(橋)
「水都東京の軸線2- 常磐橋」 場所:常磐橋
「水都東京の軸線3- 大川端」 場所:石川島公園パリ広場

栗生はるか(一般社団法人せんとうとまち代表/文京建築会ユース代表)
「江戸東京の建物がたり1 − 上野の燕湯」 場所:燕湯
「江戸東京の建物がたり2 − 本郷の鳳明館森川別館」 場所:鳳明館森川別館

木下直之(静岡県立美術館館長)
「駅と戦争2 − 上野駅 の〈自由〉」 場所:上野駅中央改札
「駅と戦争1 − 東京駅 の〈アガペの像〉」 場所:東京駅丸の内駅前広場<アガペの像>

畑中章宏(民俗学者)
「河童と減災 − 曹源寺」 場所:曹源寺 かっぱ大明神
「江戸東京の疫病神2〈太田姫一口稲荷〉」 場所:太田姫稲荷神社
「江戸東京の疫病神1〈咳の爺婆尊〉」 場所:弘福寺

中村政人(東京ビエンナーレ共同代表)
「地域をひらくアートセンター」 場所:アーツ千代田 3331

藤浩志(美術家)
「変わっていくもの、消えていくもの、捨てられていくもの」 場所:アーツ千代田体育館

小川英人(ちよだボランティアセンター)
「千代田の防災 ~ つながりが街を守る」 場所:長谷川ビル

小池一子(東京ビエンナーレ共同代表)
「東京に祈る ー Praying for Tokyo」 場所:湯島聖堂

燕湯、神田ポートビル、日本橋/下写真:アガぺの像、かっぱ大明神、ホトリア広場

池田晶紀(神田ポートビルクリエイティブディレクター)
「神田に港ができた」 場所:神田ポートビル

糸井重里(「ほぼ日」 代表)
「ぼくらが神田にきたわけは(前編)」 場所:ほぼ日神田ビル
「ぼくらが神田にきたわけは(後編)」 場所:ほぼ日神田ビル

久保金司(NPO法人神田学会 理事)
「神田っ子のまちづくり2 – 金鋼鎚起 豊展観守像」 場所:神田橋公園
「神田っ子のまちづくり1 – 寿人遊星像」 場所:千代田区九段下俎橋児童公園

山崎亮(コミュニティデザイナー)
「あなたのいらないものが誰かの力になる」 場所:CPK GALLERY

中田理恵(建築屋)
「小さな小屋で大きな社会を考える」 場所:常盤橋タワー公開空地

川村亘平斎(影絵師)
「クニギワへようこそ(トゥアレンとムルダー)」 場所:国際ビル

② 大丸有で逢いましょうⅠ~Ⅴ ……近代日本の幕開けから百年以上も、大手町・丸の内・有楽町の開発を続けてきた三菱地所の人々が、東京ビエンナーレの鑑賞者におすすめする文化スポットと「街づくり」の物語。

●「大丸有で逢いましょうⅢ − 大手町仲通り」 金城敦彦(大丸有地区まちづくり協議会 事務局長)
●「大丸有で逢いましょうⅠ − 丸ビル」 藤井宏章(三菱地所)
●「大丸有で逢いましょうⅡ − 三菱一号館美術館」 河野安紀(三菱一号館美術館 室長)
●「大丸有で逢いましょうⅣ – ホトリア広場」 見立坂大輔(三菱地所)
●「大丸有で逢いましょうⅤ − 有楽町駅」 上柳昌彦(フリーアナウンサー)*ゲスト出演

左より中村政人、グランドレベル(田中元子+大西正紀)、ナカムラクニオ

③ 音声ストーリーテラー……アーティストが「その場で」録音した音声メッセージを聴きながら、東京都心の北東エリアを舞台とする「東京ビエンナーレ2020/2021」の深部へとダイブするプログラム。

「東京Z学」中村政人(東京ビエンナーレ共同代表)
「Zを歩く track 1−優美堂(Z学プロローグ)」
「Zを歩くtrack 2−顔のYシャツ」
「Zを歩くtrack 3−のの台座」
「Zを歩くtrack 4−小川町トタン壁」
「Zを歩くtrack 5−小川町Hogalee前」
「Zを歩くtrack 6−淡路町五叉路」
「Zを歩くtrack 7−万世橋の自販機」
「Zを歩くtrack 8−良心的なお店あさひ」
「Zを歩くtrack 9−神田駅北口裏狭小地」
「Zを歩くtrack 10−西口商店街ツタの家」
「Zを歩くtrack 11−野々村商店跡」

「TOKYO BENCH PROJECT 2019-2021」グランドレベル(田中元子+大西正紀)
「田中元子のベンチラジオ track1/アーツ千代田 3331」
「田中元子のベンチラジオ track2/国際ビル」
「田中元子のベンチラジオ track3/東京スクエアガーデン」 ※8月公開

ナカムラクニオ(6次元 店主)
「見なれぬ景色を訪ねて/ナカムラクニオの東京ビエンナーレ案内」 場所:長谷川ビル

④ 「Art Sticker」音声ガイド……アーティスト支援アプリArtSticker(アートスティッカー)と「ストーリーテラー2021/見なれぬ景色へ」がコラボレート。アプリをダウンロードすると、6次元のナカムラクニオさんによる開催エリア案内や、参加アーティストによる作品解説をお聴きいただけます。

Art Sticker+東京ビエンナーレ 音声ガイド

●#01「ナカムラクニオの東京ビエンナーレ案内/神田編」 ナカムラクニオ
●#02「ナカムラクニオの東京ビエンナーレ案内/続・神田編」 ナカムラクニオ
●#03「ナカムラクニオの東京ビエンナーレ案内/谷中編」 ナカムラクニオ
●#04「ナカムラクニオの東京ビエンナーレ案内/大丸有編」 ナカムラクニオ
●#05「Praying for Tokyo 東京に祈る ─ Well Temperament 良律」 柳井信乃
●#06「トナリ」 西原珉
●#07「青海三丁目 地先の肖像」 2.5 architects(森藤文華+葛沁芸)
●#08「〈抱っこ紐に次男、ベビーカーに長男〉では無理ゲーなダンジョンの攻略方法」 藤原佳恵
●#09「屋上区 ― 屋上めぐり ー」 東京アルプス & 屋上区民
●#10「すべておぼえる」 佐藤史治+原口寛子
●#11「Marginal わたしたちの声が聞こえる」 髙畑早苗 & Creative Kids Club人形町
●#12「東京型家」 セカイ+一條真人、村上奈津子、アキナイガーデン
●#13「令和三年度 銭湯山車巡行」 BKY+銭湯山車巡行部
●#14「東京お直しごと」 久村卓
●#15「文キョウの境カイ」 スタジオバッテリー
●#16「鶯谷ベルエポック」 鶯谷ベルエポック
●#17「カセトラプロジェクト」 MMIX Lab(媒体融合Lab)
●#18「東京大屋台」 野営+おしゃれブラザーズ

東京ビエンナーレ2020/2021 パスポートを購入する

[解説動画]

東京ビエンナーレの歩き方vol.2
「デジタルで生まれる新体験」並河進、宍戸遊美、宮本武典

「東京ビエンナーレのチケットは、どうあるべきか」という課題から、この企画は始まりました。街を舞台にした芸術祭の常ですが、無料でも鑑賞できる作品も多く含まれます。そうした前提において、チケットを購入した方にどんな特別な体験を提供できるか。
僕が着眼したのは、そもそも街というものが持っている多層性、そもそもアートというものが持っている多層性です。目に見えるものだけが、街ではないし、アートでもない。街には、過去があり、未来があり、人と人の関係がある。アートにも、文脈があり、作り手の想いがあり、鑑賞者の想像力をかきたてる余白がある。そうした「目に見えない多層的なもの」を提供することができたら、芸術祭のチケットの新しいありかたになるのではないか、と考えたのです。

並河進
東京ビエンナーレ2020/2021 エクスペリエンスクリエイティブディレクター
※東京ビエンナーレジャーナルVOL.5より